ある一人のシャーマンが、
なにやら呪文なようなものをブツブツ唱え、
体を小刻みに震わす。
そのうち動作も大きくなり手を振り足を踏み叩き踊りだす。
やがてトランス状態に入り周りの人をも巻き込んで踊りだす。
もうそこは尋常ではない世界だ。
全員がトランス状態になって踊り狂う。
そのさまを形容するなら竜巻か、台風か、
海でいうなら渦潮のごときものではないだろうか。
もう抗えないのだ。その大きなパワーに。
なにもかもが引き込まれてゆく。
原始宗教にありがちな光景ではないか。
この歌には、というよりも、この動画には、
そんな得体の知れぬエネルギーを感じる。
単にカメラワークの演出によるまやかしだと断じ切れるだろうか。
現代の科学では、霊魂の存在について否定的ななか、
アニミズムを古臭いと一蹴するだけの傲慢さはもとよりないし、
それ以前に、判断を下せるほどの科学的知見がわたしにはない。
ただ、パワーを感じた。
ただ、それだけ。